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虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の診断・治療

狭心症、心筋梗塞

虚血性心疾患とは?

虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)は、心臓の筋肉(心筋)に十分な血液や酸素が供給されなくなる病気です。これは、冠動脈(心臓を養う血管)が狭くなったり詰まったりすることで引き起こされます。狭心症と心筋梗塞の2つの病態が主に含まれます。一般的に知られている狭心症や心筋梗塞も虚血性心疾患に含まれます。

狭心症・心筋梗塞

心臓の筋肉(心筋)に酸素を供給している冠動脈の異常によって、胸の痛みや締めつけるような圧迫感を伴う病気が心筋症です。これにより、心臓が壊死してしまった状態を心筋梗塞といいます。

 

  • 狭心症(きょうしんしょう)

    • 一時的に冠動脈の血流が不足する状態です。
    • 安定狭心症:運動やストレスで症状が出て、休むと改善するタイプ。
    • 不安定狭心症:休んでいても症状が出たり悪化する危険性が高いタイプ。
  • 心筋梗塞(しんきんこうそく)

    • 冠動脈が完全に詰まり、心筋が壊死(細胞が死ぬ)する状態です。
    • 命に関わる緊急状態で、早急な治療が必要です。

 

症状

虚血性心疾患の症状は、冠動脈の血流不足により引き起こされますが、以下のような症状が現れることがあります:

  1. 胸の痛みや圧迫感(狭心症の典型症状)

    • 胸の中央が締め付けられるような痛み。
    • 腕、首、顎、背中、または胃のあたりに痛みが放散することもあります。
  2. 息切れ

    • 特に運動時や横になったときに感じることがあります。
  3. 冷や汗や吐き気

    • 心筋梗塞では特に顕著です。
  4. 疲れやすさ

    • 日常的な活動でも疲労感を覚える場合があります。
  5. 意識障害

    • 重症の場合、血圧低下やショック症状を伴うことがあります。

原因

高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満等の生活習慣病に加え、家族歴、喫煙、ストレス等が原因とされています。

虚血性心疾患の主な原因は、動脈硬化(冠動脈がコレステロールの蓄積などで狭くなる)です。他の要因には以下が含まれます:

  • 高血圧:血管に負担をかけ、動脈硬化を進行させます。
  • 高コレステロール血症:血管内壁にコレステロールが蓄積します。
  • 喫煙:血管を傷つけ、動脈硬化を加速させます。
  • 糖尿病:血管の損傷を引き起こします。
  • 肥満運動不足:心臓への負担を増やします。
  • ストレス:血圧や心拍数を上げ、血管を収縮させます。

診断

虚血性心疾患の診断には以下の検査が行われます:

  1. 心電図(ECG)

    • 心臓の電気的活動を記録し、異常を検出します。
  2. 心臓超音波検査(エコー)

    • 心臓の構造や血液の流れを確認します。
  3. 負荷試験

    • 運動や薬剤で心臓に負担をかけ、虚血の有無を確認します。
  4. 冠動脈CT(冠動脈CT検査)

    • 冠動脈の狭窄や閉塞を画像で確認します。
  5. 冠動脈造影(カテーテル検査)

    • 冠動脈の詳細な状態を確認するための精密検査です。

治療

治療は、症状や病態に応じて異なります。

  1. 薬物療法

    • 抗血小板薬(アスピリンなど):血栓を防ぎます。
    • スタチン:コレステロールを下げ、動脈硬化を抑制します。
    • 硝酸薬:血管を広げ、胸痛を緩和します。
    • β遮断薬ACE阻害薬:心臓の負担を軽減します。
  2. カテーテル治療(PCI)

    • 狭くなった冠動脈にステントを挿入し、血流を改善します。
  3. 冠動脈バイパス術(CABG)

    • 重度の場合、狭窄部分を迂回する血管を作る手術を行います。

※当院では、循環器内科専門医、カテーテル治療専門医が在籍するため、治療の必要性があれば、近隣の病院と連携しながら、迅速かつ適切な治療を行うことができます。お気軽にご相談ください。

予防

虚血性心疾患は予防が重要です。以下の生活習慣改善を心掛けましょう:

  1. バランスの取れた食事

    • 塩分や飽和脂肪酸を控え、野菜や魚を多く摂りましょう。
  2. 適度な運動

    • ウォーキングや軽いジョギングを習慣化します。
  3. 禁煙

    • 喫煙は動脈硬化を進行させる大きな要因です。
  4. 体重管理

    • 適正体重を維持することで、心臓への負担を減らします。
  5. ストレス管理

    • リラックスする時間を持ち、過度なストレスを避けましょう。
  6. 定期検診

    • 高血圧や脂質異常、糖尿病の早期発見と重症化予防のための治療が重要です。

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